PostGIS マニュアル 日本語訳に関する追加情報

「インタセクト」と「クロス」

intersectとcrossは、両方とも日本語では「交差」と言われます。違いを明確にするために、インタセクト(動詞)またはインタセクション(名詞)、クロス(動詞/名詞)と表現しています。

インタセクト(intersect)は「共有部分を持つ」もので、次元等は関係ありません。

クロス(cross)は、「共通部分を持ち、共通部分の次元は引数ジオメトリの最大次元より低い」ものです。なお、ここで言う次元は、面、線、点の区別です。

たとえば、面/面のクロスは線または点です。共通部分が面の場合は、クロスしているとは言いません。

また、線/線のクロスは必ず点です。共通部分が線の場合は、クロスしているとは言いません。

空間参照系等について

しばしば「マサチューセッツ州」の空間参照系が出てきますが、わが国では使われません。わが国でよく使われる空間参照系および若干の説明を以下に記載します。

わが国でよく使われる空間参照系

わが国では、次の空間参照系がよく使われます。

SRID測地系座標系
6668JGD2011地理座標系
6669から6687まで平面直角座標系 (I系からXIX系まで)
6688から6692までUTM (ゾーン51からゾーン55まで)
4612JGD2000地理座標系
2443から2461まで平面直角座標系 (I系からXIX系まで)
3097から3101までUTM (ゾーン51からゾーン55まで)
4301Tokyo 1918地理座標系
30161から30179平面直角座標系 (I系からXIX系まで)
3092から3096UTM (ゾーン51からゾーン55まで)
4326WGS84地理座標系
3857WGS84球面(半径6378137m)メルカトル図法

測地系

JGD2011
2011年10月21日から使われています。準拠楕円体はGRS80です。
JGD2000
2002年4月1日から2011年10月20日まで使われていました。準拠楕円体はGRS80です。
Tokyo 1918
1918年9月19日から2002年3月31日まで使われていました(原点数値が1892年に定められた後に変更)。準拠楕円体はBessel 1841です。
WGS84
GPS用に管理されている測地系です。海図はWGS84を使います。準拠楕円体はGRS80を基に精度を落としたものです。

UTM

UTMは、1万分の1 から 20万分の1 の地形図に用いられます。ゾーンは地球全体を経度6度ごとにゾーンを定めています。よってゾーン番号は経度で決まります。ゾーン番号と経度範囲の関係は次の通りです。

ゾーン番号経度範囲
51東経120度 から 東経126度
52東経126度 から 東経132度
53東経132度 から 東経138度
54東経138度 から 東経144度
55東経144度 から 東経150度

ゾーンをまたぐ場合は、通常は、より広くインタセクトしている方のゾーンを用います。

平面直角座標系

平面直角座標系は、1万分の1 よりも大縮尺(詳細)の地図に用いられます。国内陸域を19個の系に分けています。概ね1つの系に対して複数の都府県が対応し、都府県が複数の系に分かれることは少ないですが、離島部を持つ都県は複数の系をまたぎますし、北海道は3つの系に分かれています。

詳細については平面直角座標系(平成14年国土交通省告示第9号)(国土地理院サイト)をご覧ください。

Shift JIS系文字コードについて

コンフィギュレーション時にlibiconvを使用するようにした場合には、shp2pgsqlコマンドで-Wオプションを使用できるようになります。このオプションよって、SQLデータに変換する際に、文字コード変換を併せて行うことができます。

国内の地理空間データでは、伝統的にShift JIS系の文字セットがよく使われています。しかし、ローダを利用しようとした場合に、適正なスクリプトが出力されないことがあります。

実際には、Shift JISをもとにして独自文字を持つ"cp932"が主に使われています。cp932とShift JISとは、iconvでは異なるものとされています。iconvコマンドがインストールされているなら、次のように文字コード一覧を表示させてみて下さい。

% iconv --list
...
MS_KANJI SHIFT-JIS SHIFT_JIS SJIS CSSHIFTJIS
CP932
...

shp2pgsqlは、たとえば次のように使用します。

% shp2pgsql -W cp932 -D -i -I foo.shp tablename > foo.sql